AIがライターの仕事が奪う!?人工知能による文章作成はココまでできている

こんにちは。WEBエンジニアの三上です。PENYAのシステムを開発しています。PENYAのシステムを裏で支えながら、開発者もシステムを使って執筆することとなりました。

さて、今回は、私の真後ろの席で働いているPENYA編集長からのオファーにより、最近ニュースで話題の人工知能(AI)についてお届けいたします。

人工知能と聞くと何をイメージするでしょう? 自動運転の車、ソフトバンクのロボットPepper(ペッパー)、ロボットと人間が勝負した将棋電王戦など、テレビ番組やニュースでとても話題になりましたね。人工知能と聞くと、人間の仕事を奪うとか、いつか人間を超えてしまうような脳を手に入れるのはないか……そんなネガティブなイメージが思い浮かぶのではないでしょうか。

ライターの仕事も人工知能によって置き換わってしまうのか、それとも仕事をコンピュータに丸投げして、人間は好きなときにのんびりバカンスに行く日がくるのでしょうか? さっそく人工知能の世界にダイブしてみましょう。

人工知能はここまでできる

私たちライターも人工知能と無縁ではない、という記事が、『WIRED』の「100万PVの記事1本より、1PVの記事100万本をつくる:「ロボット記者」採用メディアが増加(※1)」に掲載されました。

この記事によると、世界的な通信網を持つアメリカ合衆国の大手通信社AP通信が、ソフトウェアを使用して学生スポーツに関するニュース記事を自動生成する計画をしている。Automated Insights社が開発したWordsmithは、たくさんのデータを取り込み、分析をおこなうと、自動で人間が読める文章に書きあげることができると伝えられています。

このまま技術が進歩すればすべての記事が人工知能によって書かれてしまう、将来ライターの仕事が少なくなってしまうと、不安に思うかもしれません。

だが、しかし、実際には、文章の自動生成はとても難しい技術です。私は過去に日本語の文章校正支援のソフトウェアを作っていたこともあるのですが、人工知能は人間のように創造的な文を書いているわけではないのです。

待てよ、先ほどの記事では、人間が書いたかのような文章をすでに実現できているではないか。なにを言っているのかよくわからないぞ! そうです、人工知能には得意な文と不得意な文があります。では、どんな文章が人工知能にとって書きやすいのか、どのような文章が苦手なのかを少し掘り下げてみます。

人工知能が不得意なことがわかれば、人間の強みを生かした文章を書くことができるようになりますね。

人工知能の弱点、ここにあり

人工知能が得意な文とはどのようなものでしょうか?

さきほどご紹介した、Automated Insights社が開発したWordsmithの生成した記事が「人工知能の得意な文」ということになります。主に、金融、スポーツ、医療などの事実を伝える文です。どのようなものかというと、文は構造化されていて、いつ、どこで、誰が、何を、したのか、といった決められた型があります。一般的には「テンプレート」といった呼び方をしますね。

テンプレートと聞くと、中身がないと思われがちですが、コンピュータに求められている文章スキルは、主観が入った記事ではなく、正しいデータを元に、事実に基づき、文法も正確な文章をどこよりも早く書くことです。

人間がこのような文章を書くとしたら、専門的な知識も必要で、正確なデータを調べるために過去の資料を読みあさり、やっと書き終わったあと、何度も校正、校閲され、ようやく公開したときには、すでに新鮮さの失った記事になることでしょう。

人工知能はそんな苦労も、ものともせず膨大な計算能力を使い瞬時に文を自動生成します。その速度は、スポーツの実況中に数秒で書ききるほどのものです。人間が数秒で書くとしたら誤字脱字や変換ミスばかりの目も当てられない恥ずかしい原稿ができてしまうことでしょう。

では、人工知能が苦手な文とはなんでしょうか? さきほど、決められた文章が得意と書きました。反対に決められていない文は苦手とも捉えることができます。

決められていない文とは、インタビュー記事、ひとくちコラム、話題の切り口や多様な視点があるような、創造力が必要とされる文です。人工知能にとっては、データベースに登録されているデータがすべてです。読者の共通しているイメージを前提としながら、ちょっと変わった切り口の文を書くことは、とても難しいことです。

もちろん、人がひとつひとつ、これはこんな意味があるんだよとコンピュータに教えればできそうな気がします。しかし、頭の中のイメージを文のかたちで伝えるのがとても難しいのに、それをコンピュータに教えるとなると、とても根気のいる作業です。

人工知能と人間の得意なこと不得意なことがなんとなく見えてきたのではないでしょうか。

まとめると、人工知能は型が決まった文章で、人間よりも事実に基づいた文を早く正確に書くことが得意。そのかわり型から外れたことは苦手ということがわかりました。これが、人工知能の弱点です。

人間が得意なことをのばそう!

では、今後、人間のライターはどのような能力を伸ばしていくと人工知能と共存できる未来が見えるでしょうか。

もしあなたが、細い目をしながら、細かい誤字脱字や句読点のチェック、表記ルールをチェックするような単純作業をたくさん抱えているのなら、まずはエンジニアを捕まえてきて彼らにシステムを作ってもらいましょう。きっと作ってくれるでしょう。私は作らされました。

単純な作業から開放されたら、次は、本を読み、そして街にも出ましょう。自分がインプットしたたくさんの情報から、新しい切り口で一本。感銘を受けた勢いで、取材に繰り出し、もう一本。人間が得意なことをどんどん伸ばし、本来やるべきことに大事な時間を使いましょう。

 

さて、私はこの記事を、笹塚にある隠れ家カフェで書いています。ボサノバを聞きながらカウンターの隅っこで好きな珈琲とベイクドチーズケーキを食べながら、人工知能には書けない記事を。

引用(※1):http://wired.jp/2015/03/12/future-news-robots-writing-audiences-one/

 

著者プロフィール

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三上 悟
東京生まれ、東京育ち、地方の美大卒。複数のベンチャー企業でプログラマーとして活躍。2014年4月にInnovaに入社。PENYAを裏で支えるWEB系エンジニア。休日は、ピラティスで体を鍛え、読書が好きな、女子力高めの独身男子。チョコレートと珈琲が好き。

 

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