参照・引用・参考の違いや使い方について紹介

参照・引用・参考の違いや使い方について紹介

「参照と参考の違いは何?」「引用の正しい使い方は?」などの疑問をお持ちの方もいるでしょう。文章を書く上でも「参照」「引用」「参考」を正しく使い分けることは重要です。
参照・引用・参考には細かな違いがあり、守らなければいけないルールもあります。ルールを守らなかった場合、著作権法違反なる恐れもあるため注意が必要です。そこで本記事では、参照・引用・参考の違いや正しい使い方について紹介します。ぜひ、文章を書く際の参考にしてください。

図や文章を照らし合わせて参考にする「参照」

参照とは、他のものと照らし合わせたり、引き比べたりして参考にすることを指します。
例えば、書籍や資料(文章やグラフ)などを参考にしながら論文や執筆した場合では、「参考資料」といったように、書籍名や参考サイトの出典を明記します。
使用されている「参」には、比較や調査などの意味があり、「照」は、対照させたり比較したりすることを指します。そして、これらの漢字が組み合わさって「他の要素と比較して考えること」という意味の「参照」となります。

参照の例文

  • 詳しい内容は、別途添付の資料をご参照ください。
  • 過去のデータを参照すると、将来的に温暖化が進むと予測されます。
  • 契約の詳細については、こちらの資料をご参照願います。
  • いくつかの文献や資料を参照することで、論文の意味が理解できた。

他の人の文章を自分の文章へそのまま取り入れる「引用」

引用とは、他の人が執筆した文章を自分の文章の中に挿入し紹介することを指します。なお、引用を使用するには、5つの注意点があります。

  • 引用する必要があること
  • 自身の文章と区別されていること
  • 引用文は改変しないこと
  • 自身の文章より引用の割合を多くしないこと
  • 引用元を明記すること

それぞれの注意点について、詳しく説明します。

引用する必要があること

引用する文章が、自身の文章に必要があるかどうかが大切です。つまり、引用しなければ説明できない場合に引用を使用します。例えば、ある絵画について批判したいケースでは、それがどのような絵なのか分からないと相手には伝わりません。このような場合は、引用する必要があるということです。

自身の文章と区別されていること

引用した文章は読んだ人がわかるよう区別し、出典を明記する必要があります。具体的な表示方法は、引用した文章を“”や「」で囲み、引用文章の最後に出典したサイト名とURLを記載します。文章がはっきりと区別されていない場合、盗用されたとみなされる場合があるため注意が必要です。

引用文は改変しないこと

引用する文章はどのような場合でも内容を改変してはいけません。もし、事情により表現を変えたい場合は「参考」や「参照」として利用すると良いでしょう。

自身の文章より引用の割合を多くしないこと

文章全体で、自分の文章より引用の割合が多くなってはいけません。引用はあくまでも根拠を示すためのものです。仮に、引用の文章が多い場合は著作権法に違反する恐れがあるため注意してください。

引用元を明記すること

書籍を引用した場合は書籍の名前を、Webサイトから引用した場合はサイト名やURLを明記します。著作権法に違反しないためにも、引用元は必ず明らかにしてください。出典を明記するのは引用だけでなく、参考や参照も同様です。

引用の例文

  • 引用した文章は、自分の文章との違いが分かるようにしなくてはいけない。
  • 引用元を明記していない引用は、著作権法違反に該当するため注意が必要です。
  • 引用元の情報は、信頼できるかどうかを見極めてから使用しないと、後で困る可能性がある。
  • 引用をする文章は、どのような理由があっても改変してはいけません。

資料や意見をヒントに文章をまとめる「参考」

参考とは、文章のような資料だけでなく、他の人の意見や事例を考える際の手がかりとして活用されます。参考は参照と似た状況で使われることも少なくありません。

参照は主に、Webサイトにある文章や書籍、そしてグラフなどの明確に示された情報を使用します。一方で参考は、人の意見を含め範囲が幅広くカバーするため、参照と参考どちらにしたら良いのか迷った場合は、参考を使用すると良いでしょう。

参考の例文

  • 参考小売価格よりも低価格で販売されていたので購入を決めた。
  • お客様の意見を参考に、新たな商品の開発を検討している。
  • 不明な点がありましたら、マニュアルを参考にしてください。
  • 論文にこの書籍を参考文献とした。

参照・引用・参考の正しい使い方を理解しよう!

参照・引用・参考に違い使い方について解説しました。

それぞれ似ているようで細かな違いがあり、守らなければいけないルールもあります。ルールを守らなかった場合、著作権法違反なる恐れもあるため注意が必要です。参照・引用・参考それぞれの使い方を理解して、正しく使いましょう!

 

著者プロフィール

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どいまちこ
高知県にある小さな古民家で、娘と保護猫2匹と暮らすフリーライターです。
得意なジャンルは住まいやインテリア、伝統工芸品など。
ものづくりが得意でハンドメイド作家としても活動しています。
美味しいお酒と肴があれば幸せです。

SNS:https://twitter.com/machico_neco

 

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