ToBとToCでライティングはどう違う?執筆のポイントを詳しく解説

ToBとToCでライティングはどう違う?執筆のポイントを詳しく解説

「ToB記事の依頼があったけど、ToCとの違いがイマイチわからない……」
ライターの皆さまのなかには、このようにToB(企業向け)とToC(個人ユーザー向け)で書き方の違いに悩んでいる人もいるのではないでしょうか?
同じ文章であっても、記事のテイストや言葉遣い、盛り込む内容などの違いがあります。違いを理解して書き分けられないと、せっかくの記事が読まれない・信頼されないなんてことにもなりかねません。本記事では、ToBとToCの書き方の違いを詳しく解説します。

記事は誰に向けて書くものなのか?

ToBとToCの書き方の違いを解説する前に「誰に向けて書く記事なのか」という、ターゲットを意識することが非常に重要です。

なぜなら、記事の読み手によって潜在顧客・見込み顧客・新規顧客・既存顧客に分かれ、前提知識や置かれている環境、解決すべき悩みなどが異なるためです。当然、ToBとToCでも読み手の置かれている立場が異なるため、別視点での伝え方が求められます。

ターゲットによって書き分けが必要とわかったうえで、ToBとToCの書き方のポイントを確認してみましょう。

ToBとToCの執筆ポイント3つ

ToBとToCの書き方のポイントには、以下の3つがあります。

  • 記事のテイスト
  • 言葉遣いと専門用語
  • 盛り込む内容

それぞれのポイントについて、詳しく解説します。

ポイント1.記事のテイスト

記事のテイストは、ターゲットによって大きく影響されるポイントです。
例えば、学会で発表される論文であれば、結論を先に伝えるのではなく、一から順を追って説明していきます。一方、Web記事では結論ファーストで書くことが多く、PREP法などを活用して文章を作成するのが一般的です。

ToB記事では、適切な専門用語を使いつつ、論理的でわかりやすい文章が求められます。そのため、フォーマルな印象をもった文章にするのが一般的です。読者に対して、いかに信頼性の高い内容を提供できるかが重要です。
一方、ToCでは読者に寄り添いくだけた表現や言葉・ストーリー・多くのビジュアルなどを用いることも少なくありません。論理的や合理性だけに頼らず、感情やトレンドなどを取り入れることで、読者の興味を惹きつけます。

ポイント2.言葉遣いと専門用語

ToBとToCでは、言葉遣いと専門用語の使い方にも注意が必要です。ToBは、フォーマルな記事であるため「です・ます。」調が基本です。また、ターゲットの業界に合わせて、専門用語を使用して執筆します。

例えば、Web広告運用を行う企業向けにサービス提供する企業を想定してみます。Web広告に関する専門用語がしっかり活用されている論理的な文章と、簡単な言葉で書かれて、誰でも理解できる文章があるとします。
この場合、読者の多くは、前者の文章に対して「Web広告のことを本当に理解している人が書いているな」と、信頼感を感じるでしょう。そして、サービスを導入するのであれば、信頼感があり任せたいと思える相手を選ぶのは当然です。

ToCでは、ユーザーに寄り添った砕けた表現が求められるケースも少なくありません。語尾を口語にしてフランクさを出してみたり、読者に寄り添う表現を入れてみたり。
専門用語などの難しい言葉は、想定読者によって使い分け、専門用語を入れる場合に解説を入れたり、より理解しやすい言葉で書き換えたりしましょう。
Web記事は「小学生でも理解できるように」と言われますが、ターゲットによって使い分ける必要があるのです。

ポイント3.盛り込む内容

ToBとToCでは、記事に盛り込む内容も大きく異なります。

ToBの記事では、ビジネス課題の解決や業務の効率化などに焦点をあてるのが一般的です。そのため、業界が抱える現状の課題から市場の動向、将来性なども踏まえて記事を書くケースも少なくありません。また、過去の数値データ・分析結果・改善予測などの具体的な数字を落とし込み、信頼性を上げる必要もあります。

一方、ToCでは、ユーザーの関心ごとやニーズ、悩みに焦点をあてるケースが多いでしょう。例えば、トレンドや最新商品の比較、自らの選択を後押ししてくれるような内容が求められます。

ToBと同じで、ToCでもユーザーが解決したい課題に向けて、分かりやすく解説する必要があります。しかし、複雑な数値や論理的に説明できる内容などを盛り込むよりも、解決する方法や解決できる理由などに寄り添って解説するのが大切です。

記事に求められている要素を意識した執筆を

ToBとToCでは、読み手の置かれている立場が異なるため、読者が記事に求める内容も変わってきます。記事を読んで、有益と感じてもらえたりファンになってもらったりするには、やはりターゲットの理解が欠かせません。記事の目的やターゲットを意識し、それぞれの特徴を理解して、執筆にお役立ていただけると幸いです。

 

著者プロフィール

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平田 翔
Webライター・ドローン操縦士。前職のハウスメーカーでは、土地仕入れの法人営業を経験。不動産分野を中心にマーケティング分野や、起業家のインタビュー記事など幅広く執筆活動を行っている。自宅から歩いて15分のところにある海岸まで、家族で散歩するのが毎朝の日課。

 

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