【Webライター必見!】プロとして文章を納品するために心得るべき「文字校正」の基本

【Webライター必見!】プロとして文章を納品するために心得るべき「文字校正」の基本

こんにちは! ディレクターの篠岡です。

今回はライター・エディターの方のためのブログとして文字校正についてお話ししたいと思います。

Webライターの仕事はつい締め切りに追われがちのことと思いますが、限られた時間の中で誤りのない文章を納品できていますか?

私は紙媒体のカタログのディレクションに2年半携わってきましたが、どんなに経験を積んだプロのライターの納品物にもミスはあるものです。

小さなことと思われるかもしれませんが、ケアレスミスの混じった記事はライター・エディターの価値を落としかねません。納品する前にいま一度、自分で「文字校正」をする癖をつけましょう!

 

そもそも文字校正とは?

「校正」と辞書で調べてみると「文字の誤りを正すこと。体裁を整えること」などと書かれています。

もちろん誤りに気づいていてそのまま納品する人はいないでしょうし、推敲に推敲を重ねて書いた文章にいまさら体裁を整えると言われても……と思うでしょう。

カタログ制作の現場において私の周りには文字校正が嫌いという人がたくさんいました。集中力が続かないし、間違いだらけならともかくほとんど間違いがない原稿は飽きてしまうとのこと。そんな中で文字校正が好きな人間なんて私くらいでした(笑)。

では、一体どのように校正作業をすればいいのでしょうか。

 

まずは意識改革を! 文字校正とは間違い探しゲームである!

小さい頃、間違い探しをして遊びませんでしたか? 私は『ウォーリーをさがせ!』が大好きでした。絶対このページの中にウォーリーがいるんだ! と思って一生懸命に探したものです。そして、弟が先に見つけたりすると無性に腹が立ったものです(笑)。

文字校正も同じことだと私は思っています。完璧な文章なんてありません。自分で書いた文章ですよ、きっとどこかに間違いがあるのです。それを誰かに指摘されることなく絶対自分で見つけてやるんだ! という意識であら探しをするのです。

それでも誰かに指摘されたときはおおいに悔しがりましょう! そして次こそ完璧な仕上がりをめざしましょう。

 

実践しよう! 文章チェックで誤りを見つける方法

1.印刷をして校正する

つい手を抜いてしまいがちですが、印刷をして校正をすると精度がぐっと高まります。黒以外のカラーペンを手にとり、一字一字、一語一語が合っているか確認をして、書き込みながら進めていきましょう。最後まで確認が終わったら修正に入ります。

画面上で文字校正をすることの危うさがよくわかる、いい例があります。数年前にネット上で話題になった文章です。

 

“こんちにはみさなんおんげきですか? わしたはげんきです。

このぶんょしういりぎすケブンッリジだがいくけゅきんうけっか

にんんげもじにしんきするときそのさしいょさいごもさじえあいてっれば

じばんゅんめくちちゃゃでもちんゃとよめるというけゅきんうもづいとて

わざともじのじんばゅんいかれえてあまりす。

どでうす? ちんゃとよゃちめうでしょ?

ちんゃとよためらはのんうよしろく”

 

いかがですか? 読めましたでしょうか。

この文章はひと区切りの単語の中で文字の順番を入れ替えてもなぜか読めてしまうという面白い現象を表しています。

ケンブリッジ大学の研究報告という都市伝説もありますが、果たしてこの現象は人間の脳の錯覚なのかどうか……。議論の余地はあるようですが、実際読めてしまうのですから不思議ですね。

このように流し読みをしていると文字の誤りに気づかない可能性があります。印刷をして一字一字確認しながらきちんと文章と向き合いましょう。

 

2.自分なりのチェック項目を作る

例えば、私の場合は以下のようなことを意識しています。

・誤字脱字はないか 当たり前ですが、基本です。特に変換ミスは流し読みすると見落とすので気をつけたいポイントです。

・英単語は合っているか スペルが合っているか、そしてその意味がこの文章にふさわしいのか。慣れ親しんだ簡単なワードでもいま一度立ち返って確認するようにしましょう。

・文字のサイズ/フォントは統一されているか まずは、全体的に一貫したルール(文字のポイント数、フォントは何か、ボールドはどんなときかけるか等)を持たせて、そのルールから外れていないかの確認を。ルールから外れるのであれば必ず意味を持たせましょう。

・半角/全角の統一はされているか バラバラに見ていると気づきにくいので、長文の場合は、英数字の箇所をチェックしておいて最後にまとめて確認してもいいかもしれません。

・タイトルと内容が合っているか これはいまさら確認することではないかもしれませんが、タイトルが大げさで中身を見たら「あれ?」ということはありませんか。最終確認を。

・誰が読んでもわかる言葉が使われているか 専門用語は知らず知らずのうちに使ってしまっているものです。第三者に読んでもらい、わかるかどうかを判断してもらうのも手ですね。

 

いかがでしょうか。まだライティング初心者の方は、以上の項目を書き出して手元に置いておくといいでしょう。

推敲、校正をしていて自分では気づかないポイントに他の人が気づくこともあると思います。そのつど、自分でチェック項目に足していけばどんどん精度は上がっていきます。

文章はあなたの作品です。誤りのない美しい作品を世の中に発信していきましょう。

 

Photo by Financial Times photos

 

著者プロフィール

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hatsuka
前職では企業カタログのディレクションを担当。数百ページにも及ぶカタログを隅から隅まで校正し、その面白さに目覚める。2014年秋より株式会社Innovaに入社。オタク気質なので気になるものはとことん調べる。特に深夜1時過ぎからエンジンがかかる。好きなものは工場夜景とゼリー。嫌いなものは虫と早起き。

 

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