読者の心を動かす!コラム記事の構成方法とテクニック

読者の心を動かす!コラム記事の構成方法とテクニック

ライティングの仕事をしていると、コラム記事を書く機会も多々あるでしょう。読みやすくて心に響く記事を書くには、いくつかのコツがあります。本記事では、読みやすさを意識したコラムの構成方法を中心に、コラム記事の執筆に役立つポイントについてご紹介します。

覚えておきたい3つの構成パターン

コラム記事の執筆に役立つ構成パターンには、「起承転結」「序破急」「PREP法」の3つがあります。それぞれの特徴について見ていきましょう。

起承転結

皆さんおなじみの「起承転結」は、コラム記事にも使える構成方法です。

起:記事の導入や掴みの部分。問題提起や驚きの事実、引用などを活用し、読者をストーリーに引き込みます。
承:「起」の内容を掘り下げる部分。問題やストーリーを具体的に展開し、読者に背景や情報を伝えます。
転:内容や論点を変化させる部分。新しい視点や気づきを与えることで、読者の興味を引き続けます。
結:全体のまとめとなる部分。結論や解決策を述べて、読者にアクションを促します。

序破急

「序破急」は、導入(序)・本論(破)・結論(急)の3部で構成されています。
「破」は起承転結の「承転」の役割を持つため、話の展開にスピード感があることが特徴です。飽きの来ないテンポで話が進むため、読者の興味を引きつけやすいでしょう。

PREP法

PREP(プレップ)法では、結論・理由・具体例・結論の順に展開します。

P(Point):記事の要点や結論を述べる部分。「何を伝えたいのか」を最初に示すことで、記事全体の要点を明確化し、読者の関心を引きます。
R(Reason):その結論に至った理由を説明する部分。背景や論拠を提供し、読者に納得感を持ってもらいます。
E(Example):具体的な事例やエビデンスを用いて理由を裏付ける部分。事実やデータを示すことで説得力が増し、共感を得やすくなります。
P(Point):再び結論を述べ、記事のまとめと読者へのアクションを促す部分。改めて要点を伝え、読者に何かしらのアクションを促します。

PREP法は最初に結論を述べるため、話の要点が分かりやすいというメリットがあります。また、結論を伝えた後にその理由や具体例を説明するため、読者にとっても理解しやすく、納得感があるでしょう。さらに、最後にもう一度結論を述べることで、説得力が生まれます。
論理的で説得力のあるコラム記事を作成したい場合には、PREP法を意識してみるとよいでしょう。

読者の心を動かすテクニック

ここまで、読者にとって読みやすい構成についてご紹介しました。
しかし、いくら構成がしっかりしていても、それだけでは読者の心を動かすことはできません。読者の心を動かすためにはさまざまなテクニックがあります。
ここでは、「興味をそそるタイトル」「エピソードや疑問提起による自分事化」「アクションの誘導」の3つについて解説します。

興味をそそるタイトルをつける

当たり前のことですが、記事は、タイトルをクリック(タップ)してもらわなければ読んでもらえません。つまり、記事を読むかどうかを左右する最も重要な要素が、タイトルなのです。
記事を読んでもらうには、タイトルを見ただけで「自分に向けられた記事だ」「自分が興味のある内容だ」と理解させ、魅力に感じてもらう必要があります。
たとえば、「初心者向け」「○○にお困りの方」などの表現を使うと、ターゲットに自分事として捉えてもらいやすくなるでしょう。ターゲットを絞り、どんな人に向けた記事なのか分かるようなタイトルをつけることが重要です。
伝えたいことがいくつもあると、タイトルにも多くの要素を盛り込みたくなるかもしれません。「伝えたい」と思って情報を詰め込んだ結果、「伝わらない」タイトルができあがってしまいます。要点を一つに絞り、内容が相手に伝わるタイトルにしましょう。

エピソードや疑問提起で「自分事化」する

序文では、具体例やエピソードを添えることで、読者の共感を得やすくなります。自身の経験などを綴ることで、読者にその出来事を身近に感じさせることができます。
また、疑問を提起することも、読者の心をつかむ効果的な方法です。読者に問いかけて「なぜだろう」と考えさせることで、続きを読み進めてもらいやすくなります。

まとめ部分でアクションを促す

読者の心をつかむだけでなく、記事を通じて具体的なアクションを促すことも重要です。
記事には「知ってほしい」「行動してほしい」など、何かしら相手の行動や考えを「動かす」という目的があるはずです。「読んで終わり」ではなく、アクションを促せる呼びかけを行いましょう。
たとえば、環境問題に関する記事であれば「地域のゴミ拾い活動に参加する」、貧困問題に関する記事なら「少額でも募金を行う」などです。企業のオウンドメディアであれば、関連資料のダウンロードや企業への問い合わせを促すことができるでしょう。

読者の心を動かし、アクションにつなげよう

本記事では、魅力的なコラム記事を作成するための構成パターンとポイントについてお伝えしました。
読者の心をつかむだけでなく、具体的なアクションにつなげるために、これらのアプローチを積極的に活用してみてください。

 

著者プロフィール

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haluca
雑誌編集者を経て、現在は「マーケター」「ディレクター」「編集者」「校正者」「ライター」など、さまざまな肩書で活動中。最近の趣味は色鉛筆画。https://9ad2669f33.edire.co/

 

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