フリーライターの未来を左右する「2回目の発注」で意識すべきこと

はじめてのお客様から仕事の依頼をいただく。それはフリーランスにとって、何回経験しても高揚感を覚える、大切な瞬間ですよね。
しかし私たちフリーライターにとって必要なのは、その瞬間を永続的に繰り返していくこと。

今回は、その貴重な出会いをきちんと糧にし、しっかりと足元に積み上げていくために意識すべきことについて考えてみました。

「はじめての依頼」は、発注側だけではなく自分にとってもトライアル

「ライター」という職種は、役割や業務内容がとても幅広いため、相手が固定的なイメージを持っていたり、勘違いされたりすることが多い仕事だと感じます。(私が広報系のライターなので、特にそうなのかもしれませんが)

ブックライターや雑誌のライターから、ビジネス・広報系のライター、Webライターなどまで、その役割は本当にさまざま。仕事の流れや注意すべきポイント、求められるスキルも多種多様です。ですから初回の依頼時は、まずそのミスマッチをきちんと解消しておかなければなりません。

クライアントの「ライターなんだからこのくらいやってくれるでしょう」という思い込みと、自分の「ライターだからここまでが責任範囲ですよ」という感覚には、往々にしてギャップがあるものですからね。フローやスケジュール、進行の方法、誰がどうチェックするのか、費用はどこまででいくらなのか。疑問はその都度確認して、伝えるべきことはきちんと伝える。
人間同士ですから、当然相性もあるでしょう。

そのうえで「この人(クライアント)は自分(ライター)に何を期待しているのか?」を、じっくり観察します。「とりあえず安くて早ければ誰でもよかった」のか、「信頼できるライターがいなくて困っている」のか……。その発注意図をくむことで、2回目の発注につなげられる糸口が見えてくるのです。

ちなみに私はさまざまなお客様と接してきたなかで、失敗もかなりやらかしてきましたが、そのほとんどの原因は、お客様が自分に期待していたこと、求められていた対応をはき違えてしまったことでした。
ですからここは、冷静に見極める必要があります。

認識の合わない発注は、お断りすることもときには必要

最初の仕事で、相手の発注意図と自分が提供できること、役割分担などの認識がすりあわせできれば、2度目といわず、継続的なお付き合いができる可能性が高まります。

しかし2回目以降の発注で、気をつけたいのはそれ以外のケース。最初の依頼でお互いの認識がズレて、すれ違ってしまうことも往々にしてあるものです。

例えば、

  • 「今回は予算が厳しいのでこの費用で」と、初回限定の価格で受けたはずが、次の依頼でも「今回も予算が……」と言われてしまう。
  • 初回の依頼を急ぎで対応してしまったので、「急いでいても発注できる」と思われて、急ぎの仕事しかこなくなる……など。

自分が望まない方向に事態が転がっていきそうなときは、一歩立ち止まって、「お断りする」選択も視野に入れてみてください。(ただし、「早く安く」を売りにして仕事をするなら別ですが)

このようにクライアントとの認識がズレているまま、2回目、3回目……と仕事が続いていった結果、疲弊してしまうのは、ほかでもないフリーライター本人です。目の前のお金は多少稼げるかもしれませんが、長い目で見るとあまりメリットはありませんよね。

そうしたことを意識して、トライアル後の「2回目の発注」がどんな形でやってくるのか、できる限り注視してみてください。そして自分を本当に必要としてくれるお客様の存在を、何よりも大切にしてほしいと思います。

 

著者プロフィール

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大島悠
企業広報を専門にしているフリーランスのライター・編集ディレクター。BtoB専門のデザイン制作会社勤務を経て、2013年に独立。会社案内や採用案内、コーポレートサイト、広報誌、各種パンフレットなどを中心として、企画・編集から取材・ライティングまでを幅広く請け負っている。

 

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