時間がないほうがうまくいく!メリハリをつけて短時間で成果を出す働き方

フリーランスにとって、時間は最も大切な資源。この資源をどう生かすかによって、収入が大きく変わり、日々の達成感、ひいては人生の幸福度が変わってきます。

締切に追われていると、つい「もっと時間が欲しい!」と思ってしまいますね。でも実は、「時間がない」ほうが仕事はうまくいきます。そのツボは、いかに持ち時間を少なく見せるか。

だれにも管理されないフリーランスの場合、相当に意識していないと、実際より時間に余裕があるような錯覚に陥りがちです。大切なのはメリハリをつけること。簡単なようでいて、意外と難しいメリハリをつけ方について3つのヒントをお伝えします。

1.「定時」を決めて「残業」を自覚する

みなさんは毎月の「残業時間」を把握していますか? 実際のところ、フリーランスには残業も何もないわけですが、きちんと「定時」を決めことが日々の働き方には大きな影響を与えます。

会社員であれば、就業時間は9〜17時半などと社則に定められているはず。定時を過ぎても仕事が残っていれば、「今日も残業か、まいったな」と思いながらも、残業ゾーンに移行したという区切りはつきますし、「残業までしてがんばっている」感じを味わうこともできます。
でも、フリーではそうはいきません。夕方を過ぎても仕事が片づかないと、単にずるずると長引いている印象になるだけで、精神衛生上よくありません。

そうならないために、まずは自分で「就業時間」を定めましょう。
私はごくオーソドックスに、月〜金曜日の9〜18時を就業時間として、週末はできるだけ休日にあてるようにしています。せっかくフリーなのに会社員と同じなんて芸がないのですが、試行錯誤の末、みんなが休んでいる土日に働くのは、どうにも気分が上がらないことがわかり、今のパターンに落ち着きました。

もちろん、定時までに仕事が終わらない日はいくらでもあります。その場合も、18時ごろにいったん区切りをつけ、近くのジムに行って汗を流すことにしています。とくに、自宅オフィスで終日デスクワークだった日は、身体を動かし、馴染みのトレーナーとちょっと言葉を交わすだけでも、いい気分転換になります。帰りに買い物や夕飯を済ませてから自宅に戻り、20時ごろから「残業」をします。こうするとメリハリが生まれ、どうせ残業するなら集中して乗り切ろう! という気になれるのです。

2.外部環境からの制約を利用して、時間密度を高める

限られた時間を最大限に生かすには、時間の「密度」を高める工夫が欠かせません。フリーランスの場合、時間密度を高めて量をこなせば(質も大事なのは言うまでもありませんが)、直接収入に跳ね返ってきますから、なおさらです。密度を高めるには、なんらか外部環境からの制約が有効です。

私が日常的に使うのは、先にあげたジム通いという習慣。私の行っているジムは営業時間が短く、19時には店じまいしてしまいます。時間内に滑りこむには18時に仕事を切り上げなければならず、これがいい制約になっています。

つい先日、流行りのデュアルライフ(二地域居住)を試してみようと、2週間ほど、ある海辺の町に滞在していました(普段は都内在住です)。休暇ではなく、あくまで日常生活の延長線として、いつもと違う環境でいかに生活リズムをつかみ、仕事のペースを落とさないか実験するつもりでした。

そこで期せずして最も効いたのが夕日です。
ある日、仕事の合間に近くの港まで散歩に出ると、ちょうど西の海に陽が沈むころでした。淡いピンク色に染まる水平線に感激し、翌日からは夕日が沈む景色を見たい! という気持ちが、仕事のメリハリをつけるのに役立ちました。

なんといっても夕日は待ってくれませんから、実に大きな「制約」なわけです。

3.いつもと違う「時間の流れ」を取り入れる

仕事時間の密度を高めるには、仕事をしていない時間の使い方も大きなカギを握ります。労働基準法など無関係なフリーの場合、やろうと思えば、毎日朝から晩まで仕事三昧という生活も可能です。
しかし、それでは息切れしてしまい、クオリティの高いアウトプットができるはずありません。いかに休むかが重要です。

おそらく多くの人に共通の課題は、いかにオフラインの時間を確保するか、ではないでしょうか。24時間「つながっている」ことが当たり前な時代だからこそ、完全な休息のためには、あえてオフラインになって仕事モードを断ち切る必要があるのです。

仕事を感じさせるオンラインツールといえば、私の場合はとくにメールです。インターネット自体は楽しみで見ることもあるので、つい休日にもパソコンを開いてしまいますが、メールソフトはできるだけ立ち上げないようにしています。

でも本当は、パソコン自体から離れるほうが、気持ちをリセットしやすいのは確かです。たとえばYouTubeを見るのと読書を比べると、後者のほうが圧倒的にゆったりと濃い時間を過ごせます。
仕事を終えた夜のひととき、YouTubeで遊んでいると、あっという間に時間が経ち、「もうこんな時間?」と驚くことが多いのですが、逆に読書にふけっていると、ふと目を上げて時計を見たら「まだこんな時間?」と思うことがあります。時間の流れ方がまったく違うのです。

まとめ

時間はみんなに等しく与えられている資源ですが、時間に対する感覚は個人差がとても大きいもの。ビジネス書にある時間管理術を真似しようとしても、なかなかうまくいかないのも当然です。偶然でも仕事がはかどった日、気分よく一日を終えられたとき、いったいどんな時間の使い方をしたのか、忘れないうちにメモしておきましょう。次にそれを意識的に再現してみます。うまくいけばしばらく続け、ダメならまた別のやり方を試してみる。そんなふうにして、最も成果を出しやすい時間の流れをつかんでください。

 

著者プロフィール

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小島和子
フリーランスで編集・執筆・出版プロデュースを手がける。NPO法人企画のたまご屋さん共同代表。最初に勤めた出版社では、語学書や旅行記など、異文化にまつわる書籍の編集を担当。環境をテーマにした本づくりをきっかけにキャリアチェンジし、政府系機関やNGOで環境問題に関する情報発信に携わるなど、出版業界以外の経験も豊富。近ごろは東北復興の取材で現地に足を運ぶ機会も。分担執筆した著書に『つながるいのち―生物多様性からのメッセージ』がある。
NPO法人企画のたまご屋さん:http://tamagoyasan.net

 

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