フリーランスだからこそ、驚かれるような立派な名刺を作ろう

会社員は名刺で仕事をし、フリーランスは実力で仕事すると言います。確かに会社員にとっては名刺に印刷された会社名や肩書きがその人のブランドとして機能します。そのため、名刺は重要なビジネスアイテムです。

一方、フリーランスは営業力も必要ですが、実力がなければ次の仕事はありません。その意味では実力こそが最大の営業力であり、確かに実力主義の上にビジネスが成り立っています。そのため、会社名や肩書きに依存して仕事を受注できるということはありません。

しかし、そのようなフリーランスだからこそ、立派な名刺を持つ必要があります。それは、チープな名刺が、第一印象を悪くしてしまうためです。

フリーランスは必ず名刺を作っておく

今時は学生さんも就職活動などのために名刺を持っている時代ですから、当然多くのフリーランスの方も名刺を持っています。

ただ、Webライターのなかには、在宅勤務で受注から納品、クロージングまで完結しているから名刺は作っていない、あるいは名前と連絡先さえ分かれば良いからと適当な手作りの名刺ですませている人がいます。

これは大変に損をする可能性があります。

フリーランスとして仕事をしている以上、いつ何時名刺交換をする機会が訪れるか分かりません。たとえば急に打ち合わせが必要になりクライアントと名刺交換することになるかもしれませんし、取材の仕事が舞い込んできて、取材相手と名刺交換しなければならなくなるかもしれません。

インタビューなどで、相手が名刺を差し出しているのに、こちらは名刺を差し出さないのでは、自分だけ正体を明かさずに仕事を始めようとしているかのような、気まずい雰囲気になります。不思議なもので、口頭で自己紹介するだけよりも、印刷されたカードを渡された方がより安心感や信頼感が生まれるのです。

またそれまで人に会う必要などない、と思っていたはずが、名刺を作ったことで安心感ができるのか、行動範囲が広がることがあります。

このようなことから、在宅勤務が中心のフリーランスといえども、名刺は作っておくべきです。

名刺は第一印象に影響を与える

たとえ会社に所属しておらず役職がないとしても、名刺は必要です。いや、むしろどこにも所属していないフリーランスだからこそ、自分の身元を明記した名刺を持つことが大切になります。

ビジネスのシーンで、クライアントにせよ取材相手にせよ、相手に名刺を差し出させておきながら、自分だけは出さないという態度は失礼にも当たります。

また、名刺を差し出せなかったことで、何か地に足が付いていないような状態から打ち合わせや取材に入るという心許なさが生じます。そして何よりも、あなたの名刺を受け取れなかった相手は、あなたに不信感を持つかもしれません。

ここはやはり、ビシッと名刺を差し出して、私は自分が何者であるかを堂々と示せるのだ、という自信を持って仕事に臨みたいものです。

高級感のある名刺は意気込みを感じさせる

そこで名刺を持つことになりますが、どうせ持つならお金を掛けて立派な名刺を作りましょう。名刺は立派なビジネスツールですから、情報が記載されていれば十分というものではありません。見た目や手触りも大切なのです。企画書にしても、きちんとデザインされたり製本されたりしている方が説得力を増しますよね。

時折見かけますが、名前と連絡先さえ書いてあれば名刺の機能は果たせるのだからと、ペラペラの紙に自宅のインクジェットプリンターで印字してカッターナイフで切り取ったようなチープな名刺を出す人がいますが、その安っぽさは、その人は仕事ができないという印象を与えてしまいます。

実際、私がまだ会社員だった頃の体験があります。

当時の私は取扱説明書の制作を行う会社のディレクターでした。そのため、さまざまなフリーランスの方々とお付き合いがありました。イラストレーターやカメラマン、ライター、DTPオペレーター、デザイナーなどです。

みなさんオリジナリティーのある名刺を持っていましたが、時折、いかにも経費を節約して自作しました、というチープな名刺を差し出してくるフリーランスの方がいました。

そのようなときの発注側の印象は、正直「大丈夫なのかな、この人……」というものです。

名刺交換するような相手ですから、初めて仕事を任せようとしている時なわけです。一応、それまでの実績なども説明はされていますが、きちんとした仕事が上がってくるかどうかはある種の賭けになります。

そのようなときに、安っぽい名刺を出されると、仕事ができない印象を受けてしまうのです。

しかも、名刺にお金を掛けていないことから、この仕事からいつでも撤退するつもりだな、という姿勢すら感じられてしまいますので、意気込みや誠実さまで疑わしく感じさせられてしまいます。

名刺は厚めの紙で高級感を出す

一方、フリーランスであるにもかかわらず、お金のかかっていそうなしっかりとした名刺を差し出す人に対しては、「自分はこの仕事で食っていくのだ」という仕事に対する覚悟を感じることができます。

そのうえ、名刺の紙質やデザインのセンスが良いと、仕事のセンスまで良さそうな気にさせられるのです。

また、フリーランスになってからの私は名刺は立派なものを用意していますので、差し出すとかなりの確率で「立派な名刺ですねぇ」と言われ、打ち解けやすい雰囲気作りに役立っていると実感することが多くあります。

「そうなんです、名刺だけには力を入れているんですよ」などと、言うことで、相手の最初の笑顔をゲットすることもできます。

名刺は裏面が勝負

ところで、フリーランスの方の名刺を見ると二つのタイプに分かれます。

それは、裏面が白いままの人と、裏面をアピール用に活用している人です。

特にライターの方の名刺で裏面にも情報を印刷している人の名刺は、そのほとんどが名刺を営業ツールとして上手に活用されています。

私がまだフリーになって間もない頃に、ある出版関係者の忘年会に参加したことがありました。そこで主催者側のトップの方と名刺交換したのですが、その方は私の名刺を受け取るとすぐに裏面を見て言いました。

「ボクはね、裏面が印刷されていない人は信用しないんだ」

そうです。当時、私は名刺の裏面はコスト削減のために白いままにしていたのです。

ところがその方の名刺の裏面とみると、キャッチコピーと仕事内容、実績、仕事への思いなどが印刷されていました。

――なるほど、裏面に印刷されていると印象が変わるな。

それから、いろいろな人の名刺の裏面を見ると、特にライターの方の多くが名刺の裏面にも印刷している人が多かったのです。

名刺の裏面には何が印刷されているのでしょうか。ほとんどの方は同じような内容が印刷されていました。それは以下の項目です。

  • キャッチコピー(誠実な仕事が最大の売りです、財務・法務のことならお任せ下さい、など)
  • 業務内容(企業様のオウンドメディア・Webマガジン・広報誌などの取材からライティングまで、印刷媒体からWeb媒体までお任せ下さい、など)
  • 得意ジャンルや資格(経済・政治分野を中心に書いています、FPの資格を活かした記事が得意です、など)
  • 実績(3つのニュースサイトで執筆しています、ブックライターとして20冊の実績があります、など)

現在の私は、表面に屋号と氏名、連絡先・住所を記載し、裏面はフルカラーで業務内容を簡単に紹介し、これまで執筆した書籍の表紙を並べて、実績をアピールしています。(※以下の画像では書籍の表紙をぼかしてあります)

meishi.png

そして、紙は厚めにして高級感を出しています。

名刺をオンラインで発注できる

それでは肝心の名刺はどこに発注すれば良いのでしょうか?

町にも名刺を印刷してくれるお店がありますが、私の場合はネット上で注文しています。「名刺 印刷」などのキーワードで検索すれば、オンラインで名刺を発注できる業種さんがヒットします。

オンラインで名刺の印刷を受けているサイトのなかには、豊富なデザインテンプレートが用意されていて、そこに必要な情報を入力するだけで簡単にオリジナルの名刺デザインが作成できる仕組みが用意されています。また、裏面も自分で作成した画像を貼り付けることができます。

もちろん、印刷する紙の種類や厚さも選べます。オプションをつければ箔(はく)押しなどの特殊な加工も可能です。

最近の女性の名刺

ところで、近年の女性のフリーランスの方の名刺には、ある特徴が有ります。

会社員と異なり、フリーランスの場合は貸しオフィスやシェアオフィスを利用していない限り、自宅が仕事場となります。しかし、女性(特に一人暮らし)が自宅の住所や電話番号の情報が印刷された名刺をあちらこちらに配るのはリスキーでもあります。

そこで、女性フリーランサーの場合は、名刺の表面にはビジネス上必要最低限な氏名とメールアドレスだけを記載する方が多くなっているようです。

私も、それで仕事上は全く支障がないと思います。電話番号や住所は、ビジネスで信頼関係が築けた相手だけに、必要に応じて(例えば伝票処理上や荷物の発送時など)伝えれば十分です。

どうしても電話番号や住所を記載しないと落ち着かない方は、レンタルオフィスやシェアオフィスの電話番号と住所を記載する方法もあります。

もちろん、特にリスクを感じないという方は、普通に電話番号や住所まで記載しても構いません。その辺りは自己責任ですから、必要だと思った情報を記載して下さい。

以上、今回はフリーランスの名刺について私の考えを述べさせていただきました。

是非みなさんも、立派な名刺を作って良質な取引をして下さい。

 

著者プロフィール

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地蔵重樹(ハンドルネーム:しげぞう)
ライター。ブックライティングを中心に、Webマガジンや企業のオウンドメディア、リードナーチャリング用のe-bookなどを執筆している。オカルトから経済・テクノロジーまで守備範囲が広いが、グルメとスポーツのお仕事はお断りしている。趣味は読書と、愛猫と一緒にソファーで昼寝すること。

 

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