
TECHNIQUE
【原稿を磨くヒント 1】冗長な文章をスッキリさせるリライト術
「文章を読みやすくしてください」「もう少し読者に伝わるようリライトを」。
そんなコメントが原稿に入って戻ってきたとき、「じゃあ、どうすればいいんだ!」と悩んでしまうことはありませんか? 編集者はサラッと赤字を入れてしまいがちですが、ライター側からすれば、自分の文章を自分でリライトするのはなかなか難しいものです。
今回は、そんなときに役立ててほしいリライト術をお伝えします。
冗長な文章にNGが出た!どこが悪かったの?
「表現がもたついています。もう少しスッキリさせてください」という編集者のコメントがよくみられるのは、例えば次のような文章です。
<NG例>免疫力に関する記事
いいたいことはわかるけれど読みにくい、そんな印象を受ける文章ではないでしょうか。
特に気になるのが、以下の3点です。
- 「免疫力+低下」という表現の重複。
- 「なるということがいわれています」という、回りくどい表現。
- 文章に抑揚がなく、ブツブツ途切れている。
これらに注意して、文章をスッキリさせてみましょう!
<リライト例>
ただ文字数を減らせばスッキリするわけではありません。ときには、言葉を足したほうが読みやすくなる場合もあるでしょう。「免疫力+低下」については、キーワードとなる「免疫力」はそのままで、「低下」という言葉に変化をもたせて重複を避けます。また、もたついた文章によくみられるのが、「ということ」「することができるようになる」といった回りくどい表現です。そのほか、「など」「も」の多用にも気をつけたいですね。
上記はあくまでも一例です。
文章をスッキリさせるには、具体例をわかりやすくあげ、文末表現に変化をもたせることもポイントとなるでしょう。
今後の文章づくりのヒントになれば幸いです。
著者プロフィール

- 藤田幸恵
- 医学書の出版社勤務を経て、フリーランスのライター・エディターに。得意ジャンルは、美容・医療・薬事関連。企業の広報やECサイトの各種ライティング、紙媒体の出版物に携わる。好きな場所は図書館。苦手な場所はサウナ。
