ライターとして専門分野がない?あなたの知らないあなたの強みの見つけ方

ライターとして専門分野がない?あなたの知らないあなたの強みの見つけ方

ライターの仕事をしていると、クライアントに応募文、自己紹介文、アピール文などを送る機会は多いですよね。「自分には強みが何もないから書くことがない……」と困っている人もいるのでは?

でも、大丈夫! ライターという職業は取り扱う分野がとても幅広いので、さまざまな経験が強みになります。これまでの経験や自分の性格などを改めて見つめ直すと、「これだ!」と思えるアピールポイントが見つかるかもしれませんよ。

自分にとっては「当たり前」でも、人から見れば強みに

日本人は自己アピールが苦手、といわれることが多いですよね。自分の長所よりも短所のほうに目がいってしまいがちな人もいるのではないでしょうか。

でも、「何もアピールすることがない」という人のほうが珍しいです。

たとえば、次のような観点でみてみましょう。

前職で少しかじった程度の経験

たとえばIT、金融、美容、食品、住宅、法律など、専門分野に特化した企業に勤めていた経験がある人も多いのでは? 「1年しか経験がないから……」「会社のなかで詳しいほうだったわけでもないし……」などと思うかもしれません。でも、何の予備知識もなく、イチからWebでリサーチして執筆するライターに比べて、大きなアドバンテージがあることは確かです。
企業に勤めていたときには周囲に自分より知識が豊富な人がいたかもしれませんが、未経験の人よりずっと詳しいということに自信を持ってくださいね!

もちろん、内容によってはパート・アルバイト、サークル活動、ボランティア経験が役に立つことだってあるでしょう。

取得しただけで実務経験のない資格

「取得したのはいいものの、一度も役立てていない資格」を持っている人もいるでしょう。寝かせておくのはもったいないので、ぜひアピール材料にしてください。

筆者は、専業主婦時代に2級FP技能士と保育士の資格を取得しました。勉強している当時は「実生活と育児に役立てばいいな」くらいの軽い気持ちだったのですが、ライターとして金融系、育児・教育系の記事を書く際に、知識が役に立っています。実務経験はないのですが、アピールポイントにもなっていますよ。

子育て、介護

子育てや介護の経験も活かすことができます。実際に自分が経験しているからこそ、知識はもちろん、ターゲットがどんな情報を欲しがっているのかがわかりますよね。企画が浮かびやすいですし、ターゲットの目線に立ったわかりやすい原稿を生み出しやすいのではないでしょうか。

マニアックな趣味

遊びでやっている趣味だっていいんです。料理、カメラ、映画・アニメ鑑賞、楽器演奏、スポーツ観戦、アイドルの追っかけなどなど……。豊富な知識があればあるほど、ライティングに活かせる可能性があります。「趣味だから仕事には関係ない」と思わず、自分が詳しい分野についてライティングの募集がないか調べてみるといいでしょう。

人に言いたくない趣味でも、無記名記事やペンネームを使える記事なら、素性を隠せますしね。筆者も、友人・知人に見られたくない記事はペンネームで書いています(笑)。

見方・言い方次第で印象は大きく変わる!

ネガティブな経験も、見方を変えればアピールポイントに変身することがあります。

たとえば、失業、離婚、入院といった事柄は、実生活ではネガティブなイメージがつきまといがち。でも、子育てや介護と同様に、「経験した人にしか書けない記事」があるはずです。ニーズさえあれば、自分にとってマイナスの経験でも、仕事に活かすことができるでしょう。

悩みが自分の強みにつながることだってあります。たとえば「良いママでいたいのに、子どもについ怒鳴ってしまう」という悩みを抱えていたら、とことん教育関連の書籍を読み漁ってみてはいかがでしょうか。自身の悩みが解決しやすくなりますし、「教育関連に強い」というアピールポイントも増えます。一石二鳥ですね。

また、表現の仕方次第でも相手の印象が大きく変わります。以下の2文を見てみましょう。

1. 「保育士資格があります(ただし、実務経験なし)。」

2. 「保育分野に強い関心があり、保育士の資格を取得しました。」

どちらが悪いというわけではないですが、「2.」のほうが前向きな印象を受けないでしょうか。

もちろん、さも実務経験があるかのように誤解させてはいけませんよね。職務経歴も記したほうがいいでしょう。でも、実際に関心を持ち、きちんと勉強をしたということは、自信を持ってアピールすべきです。

何もなければ、「性格」「やる気」も強みに

「性格」や「やる気」だって大きな強みになります。〆切厳守のライター業ですから、時間に正確で真面目なライターは当然重宝されますよね。
また、「嘘をつかない」「きめ細やかで丁寧」といったことも、クライアントにとっては嬉しいポイントです。

たとえば、

  • 「〆切は必ず守ります。」
  • 「信頼性できる情報源を元にリサーチし、丁寧に執筆・チェック作業を行います。」

といったようにアピールすることができますね。

ただし、宣言しておいて実行しないのは、クライアントからすれば騙されたようでとても印象が悪いです。アピールした通りにしっかり遂行しましょう。

また、未経験でも「これから詳しくなりたい」という強い気持ちがあれば、認められる場合があります。どのように詳しくなる努力をしているのか、ということを具体的にアピールできれば、なお良いですね。

ライターのアピールポイントの探し方についてご紹介してきましたが、アピール文は「1回作ったら終わり」ではありません。「この案件にふさわしい人だ」と思ってもらえるように、クライアントや案件に合わせて逐一調整すべきでしょう。案件に関連性の薄いことをアピールするのは、かえってよくありません。

でも、手持ちの札が多ければ多いほど良いことは確か。ぜひ、一度自分のアピールポイントを探してみてくださいね。

 

著者プロフィール

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藤澤佳子
リクルート『SUUMO新築マンション』編集部を経て、現在はフリーランスのライター・エディター。過去の経験と保育士、ファイナンシャルプランナーの資格を活かし、主に住宅・金融・教育関係の執筆&編集活動を行う。私生活では2児の母。趣味は断捨離とコントラバス演奏。

 

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