フリーランスの悩み、心身ケアと効率アップの鍵は睡眠にあり!

フリーランスの悩み、心身ケアと効率アップの鍵は睡眠にあり!

自己管理が必須のフリーランスにとって、心身ケアと効率アップの両立は悩みどころです。その解決の鍵を睡眠が握っているとしたら、気になりませんか?この記事では睡眠のもたらす効果や個人差のある睡眠スタイル、今日からできる快眠のコツについて紹介します。

睡眠は侮れない!意外な効果とは?

睡眠は一日のうち6時間以上を割いているにも関わらず、軽視されやすい傾向にあります。特に明確な勤務時間がないフリーランスは、睡眠時間をけずりがちです。

睡眠には体を休ませる「レム睡眠」と、脳を休ませる「ノンレム睡眠」があることは知られています。2種類の睡眠を繰り返すことで心身に様々な効果があるため、睡眠時間が短いことをただの睡眠不足と軽視できません。

体のケア、疲労回復と免疫アップ

睡眠がもたらす効果で真っ先に思い浮かぶのは疲労回復でしょう。睡眠による体のケアはマイナスをゼロに戻す消極的なもので、主に体を休ませるレム睡眠で行われるように見えますが、そうではありません。

レム睡眠、ノンレム睡眠の両方で疲労回復や細胞の再生・活発化、免疫アップを行い、ゼロに戻すどころか、より活動しやすい状態になるよう積極的なケアをしています。まさに「寝る子は育つ」の通りで、要となるのがノンレム睡眠です。

ノンレム睡眠は成長ホルモンをはじめ、コルチゾール、メラトニンなど様々なホルモンの調節やタンパク質の合成、免疫の回復、強化に深く関わっています。その影響は大きく、健康な成人でも4時間以下の睡眠を2日続けただけで、食欲を抑えるホルモン・レプチンが18%減少し、食欲を高めるホルモン・グレリンが28%増えるといわれています。

心のケア、ストレス緩和で精神安定

心のケアに大きく影響しているのは、レム睡眠です。ノンレム睡眠のほうが関わっていそうですが、実は逆で、体は寝ていて脳が活発に動いているレム睡眠時に、その日あった出来事の整理を行っています。心が受けたひずみを調整するため、自分にとって必要なものを取捨選択し保存しているわけです。嫌なことがあったときの対策として「寝て忘れる」は理にかなっています。

では、一睡もしないとどうなるのかも気になります。

断眠の最長記録は、1960年代、アメリカの高校生による264時間(約11日間)が残されています。断眠中は怒りっぽくなり、指の震えや記憶障害など様々な異変が起こったものの、11日後、10時間以上の睡眠をとり、1週間後には通常に戻ったそうです。

脳のケア、情報整理と記憶定着

そもそも睡眠は「脳による、脳のために、脳が作った管理システム」だというと、驚く人もいるかもしれません。膨大なエネルギーを必要とする脳を休ませ、修復し、安定した状態を維持するために、脳の80%を占める大脳が創りだしたと考えられています。

レム睡眠では大脳が活性化し、情報の整理や記憶定着、大脳の整備を行い、ノンレム睡眠では大脳を沈静化させることで守っています。徹夜で勉強や作業を行うことは情報整理をせず、脳に老廃物がたまり続けている状態です。「一夜漬け」は身にならず、効率がいいとはいえません。

筆者も原稿が進まないときは深夜まで行わず、しっかり睡眠をとって、翌朝早くから作業を開始しています。不思議と脳内がクリアになり、結果的に早く書き終わることが多いです。

朝型?夜型?自分に最適な睡眠スタイルを知ろう

睡眠が体、心、脳のケアをしてくれるならば、とにかく長く寝ればいいのかというとそうではないのが厄介なところです。アメリカや日本の研究によって、睡眠時間は7時間前後が最も健康リスクが低く、4時間以下と短すぎるのはもちろん、10時間以上と長すぎても悪影響を及ぼすことが認められています。

とはいえ、何が何でも7時間を死守する必要はありません。睡眠は大きく4つに分類されており、自分の睡眠スタイルを知ることが先決です。

  1. 午前中に力が出る朝型
  2. 夜遅くても平気な夜型
  3. 睡眠時間が6時間未満でも問題ない短眠型
  4. 9時間以上寝ないとスッキリしない長眠型

6~8時間の睡眠が一番心地いい場合は、ノーマル型となります。例えば2と3を併せもった夜型で短眠の人が、7時間睡眠を確保するため早く寝ようとしても難しく、余計にストレスがかかります。起床時にスッキリ感があり、昼間の活動に支障がなければ、自分にとっていい睡眠がとれている証しです。上記の分類も季節や年齢によって変わるので、今の自分がどれに当てはまるのかをチェックしましょう。

快眠に欠かせない、すぐできる3つのこと

睡眠時間や時間帯は極端でない限り、自分に合ったスタイルで問題ありませんが、熟睡感を得ることは重要です。そのためには30分程度の運動をして、湯船につかり、寝る直前のアルコールやコーヒーの摂取を避け、体に負担のかからない寝具を選ぶ…ことがいいのはわかっていても、なかなか実行できないものです。そこで、お金も手間も最小限かつ、すぐにできることを3つ紹介します。

  • 起きる時間を一定にして、日光を浴びる
  • 一度、体を温める
  • 布団に入ったら、深呼吸(複式呼吸)を

まず、「起きる時間を一定にして、日光を浴びる」のは体内時計をリセットし、大体の睡眠時刻を把握するためです。人間は目が覚めて、日を浴びてから約16時間前後で眠くなります。6時に起きれば、21~22時に眠くなるという具合に予想可能で、逆算すれば早く寝なきゃいけないときにも活用できます。

次に「一度、体を温める」は深部体温が低下すると眠りに入りやすい性質を利用するため、一度、体温を上げる必要があります。理想は湯船につかることですが、お腹まわりや首すじを温めるのもオススメです。

そして「布団に入ったら、深呼吸」はお腹を使った深い呼吸をすることで体をリラックスモードに切り替えます。息を吐くことに重きをおいて、ゆっくりと苦しくない程度の呼吸を繰り返すだけという手軽さもポイントです。

3つ全部やらなきゃ!と気負わず、ひとつだけ試してみようくらいの気持ちで始めてみませんか。

 

著者プロフィール

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吉屋セヨ
雑誌編集者・校正を経て、ライターとして活動中です。身近なトラブル対策や企業紹介などのコラム記事を書く傍ら、調理師の姉とおつまみに特化したレシピサイトとnoteを運営しています。よく書き、食べ、飲んで、ぐっすり寝るをモットーに日々精進。

レシピサイト:https://bansyaku.fc2.net/ note:https://note.com/7502

 

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