稼げないライターが廃業をする前に試してみてほしい3つのこと

稼げないライターが廃業をする前に試してみてほしい3つのこと

会社を退職して、ライター専業を始めたけれど、なかなか稼げず、ライターを辞めて会社勤務に戻ろうかと悩んでいるあなた。それも一つの選択肢ですが、一度できる限りのことをやってみてから決断してもいいかもしれません。見切りを付ける前に試してみてほしいことを3つにまとめました。

1.自分の特性を見直す

ライターは大きく2つの種類に分けることができます。

取材ライター

専門分野を持った人へインタビューして記事を構成・執筆します。

メリット:幅広く仕事を受けることが可能。

デメリット:価格競争になりやすい。対人折衝が必要。

専門性を持ったライター

自らの知識や経験をネタに記事を書きます。

メリット:書き手の換えが利かず、単価が高くなる。

デメリット:ニーズがないと案件がない。

なかなかライティングで稼げない理由の一つに、自分の特性を理解せずに書いていることが挙げられます。

ジャンルを問わず手当たり次第にライティングの仕事を受けていると、なかなか単価も上がりにくく長時間労働で疲弊してしまう原因にもなります。

大切なのは、自分が得意なライティングは何かを、これまでの経験や好きなものを振り返って浮き彫りにし、今書いているものがそこから離れているのであれば、得意な分野にシフトできないか試してみることが重要です。

取材ライターが向いていると思うならば、経験を積むために募集の多いところに応募をしたり、普段からさまざまなインタビュー記事をチェックしたりしましょう。自分が面白いと思った記事はどういう書き方をしているのか、書き方を体系化するようにすると、いざ自分が書くときに書き進められやすくなります。

専門性を持ったライターが向いていると思う方は、次の項目が参考になるかもしれません。

2.自分の思いを発信する

ライターは孤独になりがちです。そのため、どんなときも自分の状況や思いを発信し、周囲の人に伝えていくことが大切で、仕事を得やすいのはもちろん精神的な負担を軽減することにつながります。
周囲との接点を作り、一人よがりになってしまってはいないか確認するとよいでしょう。次の2つの方法を試してみてください。

ブログで発信

職業ライターがブログを書くのを躊躇(ちゅうちょ)する理由の一つに、「書いても原稿料が発生せず、お金にならない」というものが挙げられます。
ただ発注側と自分のコンタクトポイントとしてブログを持っておくことは、数カ月後の自分の収入を作るためにも重要です。

また、ブログ上で自由に記事を書いてみると、依頼を受けて書くライティングでは満たさない欲求が満たされてストレス解消にもなります。
たとえ今は得意分野がなくとも、いずれ書きたい分野の専門ライターとしてキャリアを積んでいきたい人は、資格を取得したり関連する仕事についたりして学んでいくのもいいですが、それよりもまずブログを立ち上げて、そこに調べたこと、勉強したことを書いていくのがいいでしょう。読んだ人が「面白い」「ためになった」と思ってくれるのであれば、その需要が少しずつ仕事につながっていきます。

知り合いに自分の状況を発信

書く仕事がなく、行き詰まってしまったライターは、これまで関わってきた人と連絡を取ってみるのをおすすめします。
「今はライターの仕事をしているのですが、最近何かいい話ありませんか?」と伝えたら、「そういえば、あの部署でライターを探していたよ」という話につながることもあるでしょう。
「なかなか仕事がなくて困っている」と言うのもありですが、聞く人によっては重くなってしまい敬遠されてしまうので、まずは気軽に聞いていくといいかもしれません。

3.応募をする

「ライター 募集」「在宅ライター 募集」「外部ライター 募集」「ライター 求人」などで検索しているとさまざまな仕事の依頼があります。
そこに出ている求人に、自己紹介をテンプレート化してどんどん応募してみるといいでしょう。

また、募集をしていなくとも、世の中にライターを必要としている所はたくさんあります。

以下がその例です。

  • 出版社
  • 編集プロダクション
  • Webマーケティング
  • Web制作会社
  • 印刷会社
  • 映像制作会社
  • 広告代理店 など

上記のような会社のアドレスやお問い合わせ窓口から、ライター募集をしていないか聞いてみると、意外にも話を聞いてくれるところがあります。

加えて、好きな記事を書いている媒体に積極的にコンタクトを取りましょう。なかなかハードルが高いと思う人もいるかもしれませんが、好きな記事が掲載しているということは、自分と同じ感覚の編集者が在籍しているということなので、仕事となるとうまくいく場合があります。

これまで付き合ってきたクライアントが途絶えても、また新しくクライアントを見つけるように頑張ってみましょう。

期限を決めて動こう

仕事がなくなりつつあれば、多くの人は不安のために悪い方に考え過ぎてしまうものです。その不安を解消するためには、とりあえず動いてみたら良い方向に向かい始めます。
「この日までは頑張ってみる!」と期限を決めて上記のことに挑戦してみてから、「やっぱり撤退しよう!」とライターの専業を辞めて会社勤務に戻ったとしても、やれることはやったという実績があるため、後悔はきっと少ないはずです。

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著者プロフィール

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安藤記子
公共職業安定所勤務を経て、編集制作会社勤務に在籍した後、フリーライターとして独立。得意なジャンルは経済、労働問題。離職や再就職の際に役立つ情報をまとめたサイト「仕事のはてな(仮)」を近日公開予定。祭り好きで、好きな祭りは地元福岡県の「博多祇園山笠」と、祭りを追いかけるきっかけとなった岐阜県の「郡上おどり」。

 

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