ライターの常識「著作権」。知っておきたいWEBでの引用、参照、参考のマナー

進化の止まらないWEB業界。インターネット上では毎日のように新しいWEBメディアが誕生する、そんな時代となりました。

一方で、とみに取り沙汰されているのが、著作権問題です。他人の書いたものをあたかも自分が書いたかのようにコピペしたり盗用したりというのは、明らかな著作権侵害ですが、難しいのが「参照」や「参考」などのグレーゾーンの判断です。 

さらに最近では、TPPによって新たに適用される可能性がある「著作権の非親告罪化」も話題にのぼっています。現行では、被害者が告訴しなければ著作権侵害の罪は発生しないことになっているのですが、「著作権の非親告罪化」が実現すれば、告訴がなくても罪に問われるようになります。 

ライターとして、これからの時代、正しい著作権の知識は必須。知っているようで知らない、引用、参照、参考の違いをご説明します。


「引用」は主従の関係性に厳密に!

引用:

引用とは、出版物や論文、WEBコンテンツの一部を、一言一句変えずにそのまま掲載し自分の著作物の構成要素とすることです。引用を行う際には、著作権所有者に断りを入れる必要はありませんが、いくつかルールがあります。

1つ目は、ライターオリジナルの文章が主で、引用部分が従であるということ。引用はあくまで、ライターがオリジナルで展開している論旨を補強するためのものです。主従のバランスはテキストの内容にもよりますが、引用部分をなるべく少なく、1割程度が理想的と考えます。多くても3割を超えないようにしたいものです。

2つ目。引用箇所は、ライターオリジナルの文章と分けるために「 」や“ ”でくくります。近頃WEBでは、地色をカラーで強調するという方法をよく見かけます。これなら一目で引用であることがわかりますね。

3つ目は、引用元を明らかにすること。出版物の場合はタイトル、著作者、出版年、ページを明記します。WEBからの引用である場合は、サイト名、ページタイトル、著作者(著作者名が明らかな場合)を記します。引用元のリンクを張る場合もあります。

「参照」と「参考」もマナーを持って対応を

参照:

引用が「一言一句変えずにそのまま」の文章を掲載することに対し、「参照」とは、ライター自身が文章を作成する際、事実確認を行うために他の著作物と照らし合わせることです。対象となる箇所を要約して記すときは、事実を誤らないように気をつけることが重要です。

そして、引用と同様に、参照元を明らかにして記載することがマナーと考えられています。

参考:

一般の著作物やWEBの情報から着想を得て、自分なりに咀嚼し、オリジナルの言葉で文章を作成する場合は「参考」となります。しかし、表現を変えただけで、テキストの内容ほとんどが参考元のものであれば、「剽窃」とみなされます。ここで大切なのは、テキストがライター独自の考察で成り立っているかどうか、ということです。

何らかの情報を参考とする際に、タイトル、著作者、URLを明記することは義務ではありませんが、記載するほうがベター。大切なマナーと心得ておきましょう。

ライターなら、データや調査資料を参考に執筆する機会も多いと思います。資料によっては、「○○調べ」と参考元の表記を指定しているものもありますし、使用の際には「メールや電話で一報を入れること」としているものもあります。資料を利用するときは、そうした注意書きを見逃さず、メディア人として責任をもって対応したいものです。

以上、基本となる引用、参照、参考の違いのご紹介でした。

また、このほかにも、「クリエイティブ・コモンズ・ライセンス」というものがあります。

“CCライセンスとはインターネット時代のための新しい著作権ルールで、作品を公開する作者が「この条件を守れば私の作品を自由に使って構いません。」という意思表示をするためのツールです。”(引用:クリエイティブ・コモンズ・ライセンスとは|クリエイティブ・コモンズ・ジャパン

さらに、相手の利益に繋がるような紹介の仕方で用いるフェアユース(参照:weblio)など、新しく日本でも浸透しつつある著作権に関する概念もあります。

 

いずれにせよ、WEBにおいては、引用・参照・参考元となる先方の意思を最優先するのが重要だと考えます。企業のホームページや個人のブログなど、「無断転載禁止」「Copyright©All Rights Reserved」と記されているものも少なからずあり、ライターとして文献や資料を活用するにあたっては、しっかり注意していきたいものです。

 

著者プロフィール

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内野チエ
ライター。 WEBコンテンツ制作会社を経てフリーに。20歳で第1子を出産後、母・妻・会社員・学生の4役をこなしながら大学を卒業、子どもが好きすぎて保育士と幼稚園教諭の資格を取得など、いろいろ同時進行するのが得意。教育、子育て、ライフスタイル、ビジネス、旅行など、ジャンルを問わず執筆中。

 

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