PV、CV、PDCA。Webコンテンツ制作に使われるギョーカイ用語いろいろ

PV、CV、PDCA。Webコンテンツ制作に使われるギョーカイ用語いろいろ

「PV(ピーブイ)」「CV(コンバージョン)」「PDCA(ピーディーシーエー)」……。

Webコンテンツの制作現場へ一歩足を踏み入れると、そこでは数多くの怪しげなカタカナ用語が飛び交っています。紙媒体の制作では使わない、Webならではの概念も多く、紙媒体出身のライターさんは驚くかもしれません。

ここでは、Webコンテンツの企画や戦略を立てる際に使われている、Webコンテンツ制作現場のカタカナ業界用語についてご説明します。

Webコンテンツ制作の業界用語

PV(Page View):

ページビュー。Webサイトやページが見られた回数です。雑誌や本なら、読者がページをペラッとめくると2PV、次のページをペラッとめくると合計4PVと仮定してもいいかもしれません。

PVは高いほうがいいですが、ただ高いPVを目指せばいいというものでもありません。PVは何と比較して高い(低い)のかが重要です。前月、前年からの増減を見たり、他のページのPVを比較するなどして、ユーザーの行動を観察するのに役立てます。

読者が雑誌を購入し、1〜100ページまでひと通り読む場合、雑誌が売れた時点で、すでに100PVが収益化されたとします。より多くの人が雑誌を購入するほど利益が出るため、PVが多ければ多いほどよいと安易に考えられがちです。

しかし、Webメディアにおいては、ただ読者に読まれるだけでは一銭にもならないので、PVが高いといって喜んでいる場合ではありません。PVはあくまで、読者がどのような行動をとっているかを知るためのデータです。

UU(Unique User):

ユニークユーザー。そのサイトに訪れたユーザーの人数です。過去1ヶ月、過去2ヵ月などと期限を区切ってユニークユーザーをカウントします。実際は、異なるIPアドレス、ブラウザからアクセスされた場合は別人としてカウントされます。たとえば、同一人物がスマホで1回、PCで1回、サイトに訪れた場合、UUは合計「2」とカウントされています。

CV(Conversion):

コンバージョン。「転換」を意味する英語です。サイトに訪れたユーザーが、Web上の資料請求や問い合わせなど、目標として設定した行動を起こしたときに、「コンバージョンした」と、喜びます。

ちなみに、Conversionという言葉には「改宗」という意味もあります。Webでのコンテンツマーケティングとは、サイト内のコンテンツでユーザーに商品の価値を布教し、最終的にユーザーを自社製品の消費者やファンへと変える、つまり改宗させる行為ともいえそうです。

余談ですが、最近はお寺などの宗教団体もWeb集客に力を入れており、サイトを通して人々とコミュニケーションをとろうとしているようです。そのサイトを見た人が信心を高め、教典などをサイトから取り寄せた場合、まさに「コンバージョン」ですよね。

KGI(Key Goal Indicator ):

ケージーアイ。「最終目標」。プロジェクトのゴールです。例えばECサイトならば、最終的な売上目標がKGIとなります。コンテンツマーケティングでは、KGI達成の後押しとなる効果的なコンテンツの作成を心がけます。

KPI(Key Performance Indicator):

ケーピーアイ。日本語では「重要業績評価指標」。設定したゴールに向かって進んでいるかを計る指標です。WebマーケティングのKPIになり得るものは、問い合わせ数や、サイトやページのPV、UU、滞在時間、また、メルマガ開封率、ページ間の遷移率、回遊率、SNSリアクション数などさまざまです。これらのなかから正しい指標をKPIとして設定し、トラッキングと調整をしながら、KGIの達成を目指します。

ユーザー:

Webコンテンツにおける「読者」です。端的には自社サービスの利用者、購買者を指します。

ユーザビリティ:

サイトの使いやすさです。Webサイト上で、読者に求める行動をとってもらいたい場合、ユーザビリティを徹底する必要があります。質のよいコンテンツをサイトに蓄積しても、ユーザビリティが悪いために、読者がストレスを感じて去ってしまう可能性があります。

モバイルファースト:

モバイルとは、携帯電話、スマートフォン、タブレットなど。Webコンテンツの制作時に、モバイルデバイスでの見やすさや使い勝手を優先させることです。近年のモバイルユーザーの急増により、Googleが「サイトはモバイルファーストであるべき」と宣言しました。

ユーザーフレンドリー:

「ユーザーに親切な」という意味です。ユーザーにとって使いやすい操作画面、サービスであるということです。

アジェンダ:

会議の冒頭などに、アジェンダが宣言されます。「議題」です。あるいは「スケジュール」「進行表」といった意味も含みます。IT企業や外資系企業を中心に使われるビジネス用語で、使っているだけで頭がよさそうに見える言葉としても知られています。Web制作の現場でもたびたび使われます。

アサイン:

任命する、という意味です。「●●さんをプロジェクトにアサインする」などと使います。

PDCA:

Webマーケティングにおいて、マーケターとアナリストが常に回そうとしているものです。「Plan(計画)、 Do(実行)、 Check(評価)、 Action(改善)」の頭文字をとった言葉で、プロジェクトを生産的かつスムーズに進めるための一手法です。通常はマーケターやアナリスト、ディレクターがPDCAを回してくれます。ライターさんは回さなくても大丈夫なので、安心してください。

以上、Web制作現場で飛び交うカタカナ用語やアルファベット用語の一部をご紹介しました。

Webのメディアでは、このように読者のサイト上の行動を熱心に観察して、コンテンツの企画を練ったり、コンテンツの方向性を調整したりしています。Webコンテンツの制作に携わる方は、これらの用語を頭に入れておいて損はないでしょう。

 

著者プロフィール

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南さくら
PENYA編集部員。大学院にて建築学・都市について学ぶ。卒業後は半年間のフリーター期間を経て2014年にInnovaに入社。Webコンテンツ制作とマーケティング戦略サポートなどを担当。クリエイティブ部の秒速キーワードプランナー。好きな食べ物、カレー。

 

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