ライターが仕事を受ける前に必ず確認すべき7つのこと

ライターが仕事を受ける前に必ず確認すべき7つのこと

仕事内容をよく確認せず請け負ってしまい、いざ始めてから「予想以上に時間をとられて困った」「イメージと違うと修正を求められた」など、悩むはめになってしまった経験はありませんか?

書籍や雑誌、インタビューのお仕事であれば、事前に細かい打ち合わせがありますが、Webコンテンツでお仕事する場合、なかなかクライアントや編集者と直接会って話をする機会もなく、メールでやりとりすることがほとんど。そのため、肝心な情報が抜け落ちている場合も少なくなく、自分から聞きたいことを確認する必要があります。

また、ライターとして成長、スキルアップを狙うのなら、「自分基準」をしっかり持って仕事を選ぶことも大切です。仕事を受ける前に確認すべきこと7つを、今すぐチェックしましょう!

1.ギャラと字数

仕事を受けるときにもっとも大切なのは、ギャランティの確認。当然といえば当然なのですが、ときにはギャラの提示がないまま話がとんとん拍子に進み、何となく聞きそびれてしまった、なんてこともあります。相手がうっかり忘れている場合もありますので、受注の前に必ず確認しましょう。

ギャラはあらかじめ固定で設定されている場合と、ライターによって変動という場合があります。また逆に「いつもどのくらいで書かれていますか?」と尋ねられることも。固定でないと何だか値踏みされているようで不安になりますが、見方を変え、交渉のチャンスと前向きにとらえましょう。普段から自分のベースとなる単価を決めておくことも大事です。

また、ギャラは良くても字数がやたらと多く、金額に見合わない仕事も実際にはあります。ギャラと字数はセットで確認する癖をつけておきましょう。

2.記事納品ペースや執筆期間

たとえば月に4本という依頼を受けても、週1本ペースで納品する場合もあれば、4本まとめて1週間で執筆・提出しなければならない場合もあります。仕事を受けてからスケジュールに余裕がないと気づくということがないように、実際の執筆期間はどれくらいか、また納品ペースについてもあらかじめ尋ねておくと安心です。

3.記事の内容や目的が分かる資料

テーマをもらってから執筆スタートとなりますが、それだけでは情報が不足している場合があります。情報が十分に共有できていないと、記事の方向性にズレが生じ、何時間もかけて書いた記事を一から修正し直さなければならないという事態になってしまうかも。

クライアントの納得を得られる精度の高い記事を作りあげるためにも、事前に、記事の目的や方向性、専門性などが判断できる材料をもらうことが必要です。参考となるものが少ないときは、自分の方から積極的に資料を集め、相手に提示してイメージの共有を図るのもいいでしょう。

4.掲載場所や過去記事

コンテンツの説明を言葉で聞くだけでは、イメージするものと求められるものとのギャップが生じることも。仕事の内容をよく理解するために、過去記事があればチェックして傾向を掴んでおきましょう。
あらかじめ掲載場所を見ておけば、文章のトンマナも掴めますし、見出しの数や読者ペルソナ、専門性も透けてみえてきて、どんなものが求められるのかを判断することができます。

5.外部リンクの扱い

バイラルメディア系では外部リンクを貼ることをOKとしている場合が多いようですが、企業メディアではNGのところもあります。事前に確認しておきましょう。

6.業務が「書く」だけではない場合も

ワードで書いた記事をそのまま提出して終わりという仕事もありますが、サイトに投稿、見出しや画像、リンクの設定などの作業を求められることもあります。ワードプレスを利用しているコンテンツではそういった依頼が多い印象です。慣れてしまえば簡単な作業でも、不慣れなうちは予想外に時間がかかってしまうことがあるので、これも事前に確認しておきたい項目です。

7.キャリアアップになる仕事かどうか

得意分野や専門分野をもっと開拓したい、特定分野のライターとしてスキルアップを狙いたいというのであれば、仕事の内容をよく吟味することが必要になってきます。自分のキャリアアップにプラスに作用する仕事かどうか、取捨選択の視点を持つことも大事です。

得意分野でない仕事ばかりを受けていても、専門性が身につかないために、ライターとしてのセルフブランディングがいつまでたってもできません。

事前の条件確認で後からのトラブルを防ぐ

コンテンツマーケティングではPVやUUの動向によって、字数やテーマなどに変更を加えることは珍しくありません。
これは私の経験ですが、先月まで800字目安の記事だったのが、今月からは1600字でお願いしたいと言われたことがあります。あまり何度も変更が多いとライターも負担を感じてしまいますが、コンテンツ制作側の事情も知っておくと、「そういうこともある」とスムーズに対応できるのではないでしょうか。

こうした後からの変更や要件の追加があったときも、仕事を請け負う際にあらかじめ条件をはっきりと明確にしていれば、報酬の交渉を行うことができます。また、事前に情報を十分もらっておくことで、自分に対応可能な仕事かどうかをきちんと判断し、締め切りを落としたり、キャパオーバーに陥ってクライアントや周りの人に迷惑をかけてしまったりすることを避けることができます。
不用意に自分の評価をダウンさせることなく、納得のいく条件できちんとした仕事をするためにも、これらの項目をぜひ参考にしてみてください。

 

著者プロフィール

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内野チエ
ライター。 WEBコンテンツ制作会社を経てフリーに。20歳で第1子を出産後、母・妻・会社員・学生の4役をこなしながら大学を卒業、子どもが好きすぎて保育士と幼稚園教諭の資格を取得など、いろいろ同時進行するのが得意。教育、子育て、ライフスタイル、ビジネス、旅行など、ジャンルを問わず執筆中。

 

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