【イベントレポート】「女性ライターの働き方」がテーマのライター交流会に参加しました!

2017年5月13日、東京の五反田で開催された「ライター交流会」に参加しました。

ライター交流会は、コンテンツメーカー(編集プロダクション)の有限会社ノオトが主催するイベントです。この日の登壇者は、『DRESS』編集長の池田園子さん、『ぐるたび』『散歩の達人』などで執筆されている井上こんさん、『週刊SPA!』『実話ナックルズ』などで活躍中の姫野ケイさんの3名。司会は、ノオトの編集者である田島里奈さん。女性ならではの視点で、女性ライターの働き方についてトークセッションがおこなわれました。

当日出されたトピックのなかから、個人的な感想を交えつつ抜粋してお届けします!

病気、ケガ、育児、介護、弔事……さまざまな事情と仕事をどう両立させる?

フリーランスは、仕事を休めば収入ゼロ。やむを得ない事情があったとしても、仕事に穴を開けると次に声がかからなくなるのでは……という不安もつきまといます。育児や介護といったライフステージごとの環境の変化、さらには突然の病気やケガなど、いままで通りに働くことが難しくなったときどう仕事に向き合うべきか。そんな疑問に対し、そのヒントは「仕事のリスク分散にあるのでは?」と、井上さん。

例えば、現地取材ありきの仕事ばかりではなく、電話取材であったり、資料をもらってできる仕事であったりと、自宅でできる仕事も受けておくこと。また、状況を相談できる編集者とつながっておくことも大切だというお話がありました。

同時に、自分の仕事を肩代わりしてくれる同業者とのつながりも助けとなり、実際にそうして入院期間を乗り越えた方の実話も出されて、会場には小さなざわめきが。Webでの仕事の場合、担当者やほかのライターさんと会わずに仕事ができてしまうことも多いので、交流会などに参加してつながりをつくっておくのも万一の備えとなるかもしれませんね。

また、病気については日頃からの対策も必要です。「意識して検診を受けたり、運動や睡眠に気をつけたり、絶対に自分が倒れないような準備をしている」と、池田さん。検診の案内が来ていたことを、ふと思い出しました。さっそく申し込まなければ。

競争が激しいライター業界。10年後、20年後も仕事を続けるためには?

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会場では、「35歳以上のライターさんに出会う機会が少ない。みんなどこで仕事を続けているのだろう」という話に。私はすでに35歳を過ぎてしまっているので、皆さん若いな……と少し遠い目になりつつ、確かに35歳は大きな壁であったことを思い起こしていました。体力の限界を感じたのもちょうどその頃。いままでの働き方では続かないかもしれないと悩んだのを覚えています。

じゃあ35歳を乗り越えればなんとかなるのかというと、そうではないんですよね。10年後、20年後もずっとライターや編集者として働き続けるためにはどうすればいいのでしょう。その答えのひとつが、「専門性を持つこと」ではないかというのが、登壇者皆さんの共通意見でした。

例えば、姫野さんは動物がすごく好きで、動物系の記事を書く機会もあるため、「愛玩動物飼養管理士」の資格を少し前に取得されたとのこと。「ただ動物が好きなだけじゃなくて、資格を持っていると識者としてのコメントもしやすくなる」というお話に、大きくうなずきました。

私自身、フリーライターとしての仕事のスタートは、ある美容サイトの専属ライターでした。そこから仕事を広げようとしたときに、美容だけを売りにするとまさにレッドオーシャン。競争相手が多すぎると、1記事あたりの単価も低くなってしまいます。

そこで考えたのが、やはり専門性をプラスすること。現在は美容・健康・医療・広報関連の仕事を中心にお受けしていますが、それぞれに自分ならではのアピールポイントをプラスしています。例えば美容なら、「美容+薬機法」と「美容+英語」という2つの軸でお仕事をいただくことが多くなりました。内容も、コラムではなく記事広告など商品に絡むものがメイン。今後はさらに、薬機法以外の広告に関する法令やマーケティングについての知識を増やしたいなと考えています。

そもそも競争が大の苦手なので、みんながトライしそうなことではなく、みんなは敬遠するけれど私はそれほど嫌ではないところをねらう傾向にあります。「私」という一人のフリーライターをどう売り出すか、それは自分の腕にかかっているのだなと、皆さんのお話を聞きながら改めて思いました。

ズバリ質問。「こんなライターは強い!」という人物像は?

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最後に、私がお聞きした質問をご紹介します。ライターの傍ら編集もしていますが、「レスポンスが早い」「いろんなアイデアを持っている」ライターさんにはかなり助けられる毎日。こんなライターさんは強いなという人物像について、登壇者の皆さんにお聞きしました。

そこであがってきたのが、以下の意見。

  • 積極的にアイデアを出す
  • 最後の詰めができている(推敲ができている)
  • 編集者への配慮がある
  • 専門性を持っている
  • 書籍など名刺代わりになる作品を持っている
  • すぐ動ける
  • レスポンスが早い
  • 状況報告をするなど、ちょっとした気遣いができる
  • 取材力・リサーチ力がある

ライターとしてはなんだか耳が痛くなる感じもしますが、編集者として聞いたときには「そうだ、そうだ」とうなずいてしまうので、なかなか勝手なものですね……。

トークセッション、質疑応答の後は、1時間程度の交流会が開かれました。参加者の割合としては、フリーランスのライターが多かった印象ですが、インタビューを得意とされる方もいれば、ファッションのコーディネートとライター業を両立されている方もおられるなど、働き方は実にさまざま。いろんな方と名刺交換をしましたが、時間も名刺もなくなって終了。後ろ髪を引かれる思いで会場を後にしたのでした。

新たな出会いを通して、自分の課題が見えてくることも

実は大阪在住の私。今回は朝イチの新幹線に飛び乗り、スーツケースをゴロゴロ引いての参加でしたが、大雨のなかがんばって行った甲斐がありました。

特にWebの場合、誰にも会わずに仕事ができてしまうこともしばしば。つい目の前の仕事に追われてしまい、先を見据えることや、将来についてじっくり考える余裕がなくなってしまうのが最近の悩みでした。名刺の渡し方ひとつ、相づちの打ち方ひとつでも普段の仕事ぶりが垣間見える方たちに囲まれて、自分の課題が少し見えてきたと同時に、新しいつながりも生まれ、なんだかやる気が出ています。

今回私が参加したライター交流会は、今後東京以外の場所でも開催される予定です。ノオトの代表である宮脇淳さんに、ライター交流会の目的をお聞きしたところ、

「Webの場合、雑誌の編集部みたいにライターが集まることがなかなかない。場合によっては、2年も3年も会わずに仕事ができてしまう。だからこそ、ライターが集える場をつくりたかった」

とのこと。ライターが3人、居酒屋で飲むのだってライター交流会だし、自分たちで勝手に集まってライター交流会の名前を使ってもらっていいという宮脇さんのお話を聞きながら、私もいつか誰かの背中をポンと押せるようになりたいな、そんな場をつくれたらいいなと密かに思ったのでした。

ベテランの人ばかりなのかな……場違いだったらどうしよう……そんな不安も実はありましたが、会場にはこれからライターになりたいと思っている方もおられて、終始和やかな雰囲気。一人で仕事していると、仕事の話をする人がいないので、ここぞとばかりにお互いの話をして盛り上がりました。

もしお近くでこうした交流会や勉強会が開かれたときは、一度参加してみてはいかがでしょうか。ひょっとすると、仕事のヒントやきっかけをつかめるかもしれませんよ。

参考:

 

著者プロフィール

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藤田幸恵
医学書の出版社勤務を経て、フリーランスのライター・エディターに。得意ジャンルは、美容・医療・薬事関連。企業の広報やECサイトの各種ライティング、紙媒体の出版物に携わる。好きな場所は図書館。苦手な場所はサウナ。

 

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